土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)
雨水初候は新暦では2月19日から23日頃
この時期は、早春の暖かな雨が降り、田畑も勢いを取り戻し、草木は春の気配を感じ始めます。
候のことば
獺魚を祭る(かわうそうおをまつる)

中国から伝来した七十二候は中国古来の天文学に由来があります。
もともと雨水の初候は獺祭魚(だっさいぎょ)でした。
カワウソは魚を捕まえるのが得意ですが、獲った魚を並べるばかりでなかなか食べようとはしない習性があります。
それがまるで、祭りのお供え物のように見えることから、カワウソが先祖を祭っているとし、この季節のことばとなったようです。
旬の兆し
藍の種まき

藍は布を染める染料として使われています。
藍は東南アジア原産のタデ科の植物です。
日本にわたってきた染料の中でも最も古い染料植物です。
2月頃から種まきをはじめ、17センチ程度まで伸びると、苗床から畑に移します。
名産地は徳島県の阿波。
藍の種まきをするときには、豊穣を願い苗畑にお神酒を振りまきます。
旬の野菜
春キャベツ

キャベツの旬は年間3回もありますが、2月~梅雨前までに取れるキャベツを春キャベツといいます。
この時期出回る春キャベツは葉が柔らかく甘みが強いので、サラダや浅づけ、軽くゆでたり炒めても美味しくいただけます。
冬~4月頃収穫される寒い時期に育ったものがビタミンCが多く含まれると言われています。
春キャベツは密度がギッシリしたものよりも、葉の巻き方がふんわり緩やかなものを選ぶと柔らかくて甘い旬の味覚を味わえます。
春キャベツのレシピ
春菊

関東の春菊は葉の小さな物が出回っていますが、関西や九州では葉の大きくなるものが主流。
寒い季節が旬で、香りもよく肉厚な物は苦味の中に甘みも。
春菊のレシピ
旬の魚介
飛魚(とびうお)

この時期穫れるトビウオは、「春トビ」と呼ばれるハマトビウオなどは春から夏にかけてが旬。
鮮度の良いものは刺し身などでも食べられますし、塩焼きや干物などでも美味しく食べられます。
また、煮干しとしても大変美味で、島根県や長崎県の「あごだし(トビウオのだし)」は有名です。
トビウオのレシピ
旬の行事
お伊勢参り(おいせまいり)

お伊勢参りは江戸中期より庶民の間で盛んになりました。
江戸時代は庶民の自由な旅行などは許可されませんでしたが、お伊勢参りは通行手形が認められていました。
江戸から伊勢までは片道で15日程度、大阪からは5日という長旅。庶民にとっては一生に一度行けるかどうかの大きな夢でもありました。
この貴重な旅は単なる住まいから伊勢の往復だけではなく、許可された通行手形を有意義に活用し、京都や大阪を始め各地の景勝地へ足を伸ばす行楽としての目的もありました。
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茂名の里芋祭り(もなのさといもまつり)

開催日は2月19日から21日頃
千葉県館山市
の茂名地区の小さな農村で行われる行事です。
里芋を山の形に積み上げたお供え物を、列をつくって十二所神社へ奉納。
一年の豊作や無病息災を祈願する神事です。
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十日町雪まつり(とおかまちゆきまつり)

開催は2月第三土曜日・日曜日
新潟県十日町市で行われる日本最古の雪祭りです。
市民が作った雪像や、雪を固めて作られたステージで行われる雪上カーニバルなどが行われます。
また、名物の「へぎそば」に舌鼓を打ちたいところです。
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西大寺・会陽(さいだいじ・えよう)

開催は二月第三土曜日
岡山県岡山市の西大寺で行われる裸祭りです。16世紀初頭に始まったとされる会陽は、よる袴姿の男性が境内に数千人も集まり、院主が投げ入れる神木を暗闇の中で奪い合います。
神木を見事手に入れた人は福男と呼ばれ、その年の幸福が約束されると言われています。
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田沢湖高原雪まつり(たざわここうげんゆきまつり)

開催日は2月第二または第三土曜日・日曜日
秋田県仙北市の田沢湖で行われるこの雪まつりは、雪花火や雪像コンテストなどが行われます。
湖岸近くに立つ今時期の「たつこ像」は、永遠の若さと美しさを願ったために、その姿を龍に変えられ田沢湖の主となったと言われている「辰子姫」の伝説を元に作られました。
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